【Minolta・SRT- super】フィルムデビューしたいが金が無い?それならこのカメラがお勧めだ!

【コスパ最強の機械式一眼レフカメラ】

それはミノルタの【SRT‐ super】かも?

 

【フィルムカメラで写真を撮ってみたい】

最近はそんな若者が多いと

先日高校の教師である親友から

聞いたオタクダーです。

で…親友が言うには

写真部に在籍する在校生徒や



ここ10年以前に卒業した

若者達には

1960~90年代における

フィルムカメラの知識など

皆無に等しいと。

でも何かデジタルと違う

フィルム作品の色彩や粒状性、

その他の質感に魅せられ

自分でもフィルムカメラを

入手し撮影してみたいと…

 

ナルホドナルホド…

じゃあ…

 

 

 

 

【ヤシカエレクトロ35】か

Yashicaが1960年代に製造した

世界初の電子シャッターを搭載した

傑作レンジファインダーカメラ。

ツアイスのレンズをOEM製造していた

富岡光学製の【40㎜f1・7レンズ】

2分の長時間露光~1/500秒の高速シャッター

を備えるコパル製「コパルエレク」

電子シャッターを搭載し、

絞り優先「自動」モードでの

電子制御撮影でアマチュアでも

驚く程にクオリティの高い写真が

撮れると世界中で500万台以上を

売り上げ大ヒットした小型(?)

レンジファインダーカメラ。

絞り優先撮影しか出来ない。

フルマニュアル撮影が出来ない。

電子シャッターが死んだらお手上げ。

…と言う欠点を除けば(現在も軽症なら修理可能)

今でも充分に使える素晴らしいカメラ。

2021年現在のヤフオク相場は

1000円~7000円程となっている。

 

【オリンパス35SP】でも買えば良いよ!

1969年発売のオリンパス製

コンパクトレンジファインダーカメラ。

35シリーズのフラッグシップ的なカメラで

レンズはGZUIKO 42mm f1.7の5群7枚

1/500秒レンズシャッター搭載で

プログラムオート撮影と

フルマニュアル撮影

更にスポット測光による撮影も

可能となっている傑作機。

因みに【35SP】の【SP】は

このスポット測光が可能な事からの

ネーミングとなっている。

2021年現在のヤフオク相場は

500円~6000円程となっている。

 

 

 

【え?一眼レフが良い?】

【レンズ交換出来てカッコイイから?】

【しかもAFじゃないクラッシックな物?】

【そんで安いの欲しいって…?】

そっかあ…じゃあ…

 

 

【ミノルタのSRT‐ super】かな?

 

 

何故このカメラをオタクダーが

推薦すのるか?

その前に少し聞いて

欲しい事があるので

少々お付き合い願いたい。

 

 

 

【マニュアルカメラにも大きな違いがある】

今回は特にガンガン使う

そして安いカメラという事で

【もう修理不可能なカメラ】と

【多分100年後でも修理可能なカメラ】

と言うのがあるという事を

まずは伝えたい。

そしてそれは

【古く単純な機構のカメラ程、長く使えて修理も出来る】

という事なのだ。

 

 

 

【1970年以前のカメラ】

例①【ニコンF】

1959年発売の

ニコンのフラッグシップ

メカニカルカメラ。

露出以外には全く電気を

使うことなく撮影が出来る

機械式カメラで、

現在も多くの人々が

が使っている。

 

1970年以前から

70年代頭までのカメラは

所謂【機械式カメラ】が

ほとんどだ。

簡単に言うと

全てが機械による制御で動き、

電気や基盤を必要としない

カメラだ。

更に言うと

露出を自分のカンか

単体露出計で行うのであれば

撮影に電池が必要のないカメラ

という事だ。

これはつまり

【機械仕掛けのカラクリ】

で出来たカメラという事で

最悪分解して同じパーツを

削り出して作れば

永遠に修理が出来る。

事実クラッシックカメラを

修理する業者は現在、

元のメーカーからはもう

出てくる事のないパーツを

自社製造等しながら

修理したりている。

 

【1970年以降のカメラ】

例②【ニコンF3】

1980年発売

ニコン最後のマニュアル

フラッグシップ機。

絞り優先AEを実現するため、

カメラ内部の電子化を徹底し、

液晶表示という新機軸のシステム

も意欲的に取り入れた傑作。

 

一方70年代中盤以降の

マニュアルカメラは

【電子シャッター】や、

それに付随した

【絞り連動機構】

【液晶表示画面】

等を採用したモデルが多く、

これらの電子部品や

基盤が無くなった時点で

もう修理不能と言う

状態になっています。

30年以上前の電子部品や基盤は

もうその規格や製造工程、

製造機械が、専門業者からも

無くなっているため、

新しく作る事が出来ない

場合が多く、

メーカー的にもコストばかり

かかって儲けの無い修理には

消極的なのです。

つまり

シャッターも露出計も

電動の自動巻き戻し機構も…

メーカーのパーツストックが

無くなった時点で修理不能

と言う状態なのです。

さらに言うと

この20年で多くの

カメラメーカーが

カメラ部門から撤退している。

という事も注意すべき点です。

(修理部門や業者はわずかに存在する)

 

 

 

 

 

【ミノルタSRT‐ super】

さてこのカメラは

大柄で真四角の、

いかにもなレトロデザイン。

1973年発売のカメラ

とは言いつつも

基本設計は1966年発売の

SRT-101のマイナーチェンジ

モデルなので、

実質は60年代カメラと言っても

過言ではない。

【SRT-super】の原型になった【SRT-101】

(似ているので買う時には間違えない様に注意だ!)

 

因みに【SRT-101】は、

露出計を搭載し

(ミノルタ初のTTL露出計搭載機※)

市場でも大ヒットした事に加え

水俣病取材で有名な

米国のカメラマン

【ユージンスミス】

が愛用した事でも

有名なカメラなのです。

その【SRT-101】に、

ファインダー内で絞り値を

表示させた事と

ファインダースクリーン

を改良した事、

ストロボをクイクイック

シュー式に変更した事、

その他、

マイナーチェンジが

加えられた改良機が

【SRT‐ super】

なのです。

(※TTL露出計はレンズを透過した光の量を計測するスルー・ザ・レンズの略)

 

 

【SRT‐ superの基本スペック】

  • ミノルタ製35mm一眼レフカメラ
  • マウント・ミノルタマウント
  • シャッター:フォーカルプレンシャッター
  • 露出・T-B.1.1/2~1/1000秒 倍数系列等間隔目盛
  • ダイアル・一軸不回転ダイヤル形式
  • シンクロ接点・FP X接点(切換式) ホットシュー
  • 時間調節式セルフタイマー
  • 露出制御&受光方式・プリズムでのT.T.L.反射光式
  • 測光方式・開放測光 従来レンズは絞り込み測光可能(絞り込みボタン式)
  • 連動方式・シャッター全速度 全絞りに連動する追針方式
  • 連動範囲・ASA100のフィルムに対しEV3~EV17
  • フィルム感度域:ASA6~ASA6400のフィルムに対応
  • ASA感度合せ・シャッターダイヤル外周リングで設定
  • 電源・電池・1.4V 水銀電池MR9( ×1)
  • バッテリーチェッカー・ON/OFF 切換式
  • ファインダー内表示:露出メーター指針、追針、バッテリーチェッカー
  • 視野:94°&0.9倍フィルム送り&巻上げ形式・一操作レバー式セルフコッキング自動巻止げ
  • カウンター形式・自動復元逆算式 ●カウンター目盛:20~36枚
  • 二重露出防止&多重露光装置
  • 巻戻形式:R釦セットによる折りたたみクランク巻戻し
  • 画面サイズ:24×36mm ●使用フィルム:J135 (35mmフィルム)
  • フィルム装填:裏蓋蝶番開閉巻戻軸兼用
  • サイズ:145×95×47.5mm 710g(ボディ)
  • 当時価格:37,800円

 

 

上から見ても、如何にもクラッシックな長方形。

巻き上げレバー同軸のシャッターボタン。

巻き上げレバーの回転角度は大く、小刻みな分割巻き上げも可能。

シャッター音は非常に静か、しかしショックは大きい…

 

 

写真右側が露出計のスイッチ、

左側の円形部分が電池室。

電池は既に廃版となった

【MR9】を使用する為、

アダプター等を購入する必要が。

底面に関してはその他、

巻き戻し時ボタンと

三脚穴のみ。

 

上記を見る限り

【SRT‐ super】の

基本スペックはぶっちゃけ

【SRT101】と

変わらないが…

シャッター目盛、

絞り目盛などの表示や

スプリット+

マイクロプリズム+

マットのピント合わせ

が確認しやすくなり

クイックシューや

ファインダーの改良。

その他、動作上の様々な

改良が【SRT‐ super】

の特徴だ。

 

 

 

【SRT102】と言う輸出モデル

 

こいつは海外向けに

名前を変えた

【SRT‐ super】で

機能も全く同じ!

ヤフオクでも時々発見できる

ので要チェックかも?

 

 

 

 

それでは本番の

【SRT – superのお勧めポイント】

 

【安い!不当な位に安い!】

シリーズを通して大ヒットしたので

流通量が多い事と

ニコンのFシリーズや

キャノンのF-1シリーズ

という高級機

アマチュア向けでも

ペンタックスなどと比べると

評価も認識も低く

オークションや店舗

フリーマーケット等での

価格が非常に安い。

問題の無いボディが1000円でとか

MC ROKKOR-PF F1.7・ 55mmレンズ付きの

完全動作品が5000円で入手とか出来たりする。

更に凄いのは

ロッコールレンズのオマケで

付いてきたりする場合さえある!

 

【割と流通が多い】

シリーズを通して100万台規模で

売れたヒット商品なので

現在も比較的に流通量が多い。

それ故に(アタリ)な個体を

入手できる確率も高い。

 

【割と性能が良い!】

【当時の最先端技術「開放測光」を採用している】

開放測光とは、露出計測の際、 レンズの絞り値が

撮影時の絞り位置に 設定されていなくても

露出を測ることが出来る優れた機能。

(勿論現在のカメラでは当たり前の機能)

更に【SRT- super】は【SRT-101】から 引き継いだ

「分割測光」採用カメラでもある。

 

CLCとは?】

(Contrast Light Compensatorの略)

分割測光とは、ファインダーで見える範囲を

分割して光を計測する方式。

ミノルタSR-Tシリーズの分割測光は【上下分割方式】

CdS受光素子を縦2つに並べ、

上下分割を単純な手法で 実現させています。

ミノルタがCLCを採用した理由は 空と陸地が

同画面に入った画角における 露出対策の為。

空は地面や人物などの被写体よりも 遥かに明るい事がい多く、

観光地での記念撮影等で 空が大きく画面に入る様な画角の場合、

空の明るさに反応して露出計の指し示す値が 適正露出よりも大

きな誤差が出てしまう事が多く、 カメラがオーバー(明る過ぎる)

と間違って判断し、 撮影した写真がアンダー(暗く)になる事が

頻発 したので、その対策としてミノルタは分割測光を

国内では一早く採用したのです。

この機能に関してミノルタはニコンやキャノン、 ペンタックスよりも

10年以上先に採用したため、露出に疎い

多くのアマチュア カメラマンを救ったのです。

 

【ファインダー倍率が等倍で広く見やすい】

ファインダー下部には追針式で シャッター速度と絞り値が表示されていて、

ファインダーから目を離さずに確認可能。

これも当時としては先進的な機能でした。

(デジカメでは当たり前の機能ですが)

 

【ミラーアップ機構を搭載】

ミラーアップ機構は、撮影時の振動を大幅に減らすので

三脚を使ったスローシャッターを切る場合や、

超広角レンズを装着する時等に便利です。

(昔の超広角レンズは、後玉が後ろに飛び出していたため、

ミラーが邪魔で、ミラーをアップしないと撮影出来ない事があった)

 

【比較的に壊れにくくて修理も可能】

メーカーでの修理は既に不可能でも、

基本的にオーソドックスな機構なので

現在でも修理や分解清掃が可能と言う

修理業者は結構多い。

だたし、シャッター速度表示用の「線」が

ボディ内にたくさん張り巡らされているため、

業者泣かせのカメラでもある。

 

【ロッコールレンズが使える】

性能が良く、非常に安価で流通している

ミノルタのロッコールレンズが使い放題!

これはセールスポイントの中でも

特にお勧めしたい部分です。

(ロッコールについては別記事にて詳しく語る予定です。)

 

 

 

 

 

【如何だっただろうか?】

【SRT‐ superに興味が湧いただろうか?】

 

良い所ばかりを並べるのは無責任?

ナルホドそれは確かにそうだ…

では下記にこのカメラの欠点も列挙しよう!

 

 

 

 

【SRT‐ superの欠点は…?】

 

【ファインダースクリーンが暗い】

そしてマット面のピント山も見辛い…

この欠点に対するユーザーの不満が

後のミノルタに他社を圧倒し

超高級カメラ【ハッセルブラッド】

にも提供された程の明るさを誇る

アキュートマットを開発させたのだが…

 

【大型で携帯性は悪い】

これは一概に欠点とは言えないかもしれない。

大きくてかさばるが、意外に軽いし…

 

【電池アダプターが必要】

現在では廃版となった電池【MR9】を使用する為

【SR43】を使うアダプターが必要になる。

当時使用の電池が1.35Vなので、

現在購入可能な電池SR43の1.55Vから

アダプターの中で電圧を下げている仕様。

他にも巻いた針金を間に挟むと言う

荒業もあるらしいのだが…

正直その精度は未確認なので

お勧めは出来ない…

因みにアダプターは3000円弱で

このコストがこのカメラ所有における

最大のネックかも知れない…

 

【拡張性は低い】

当時のニコンやキャノン、トプコンなど、

コンセプトからプロ用のシステムカメラとして

開発されたカメラではない為、拡張性においては

上記3社のカメラには及ばない。

 

まだまだあるかもですが…

今回はこんな所で…カンベンです。

 

 

そしてまだまだ語りたいけれど…

今回はこの辺で筆を置く事にします。

 

因みに【SRT‐ super】の使用法についての詳細は

今回、敢えて語りませんでした。

何故ならば…

このカメラを愛して今も使っている多くの人々が、

オダクダーなどよりも、何倍も詳しく優しく

ネット上で説明してくれているからです。

この記事を見て興味を持ち、購入をした人は、

是非とも彼らのページに飛んで欲しいです!

【そう言う訳で手抜きじゃないからね!】

 

 

 

 

【総括】

確かにボディ数万円、レンズ数万円で

ニコンやキャノンやその他の

高級なクラッシックマニュアルカメラを購入し

楽しむのは実に幸せだとオタクダーも思う。

しかし、それらに決して劣らない



今や隠れた名機と化してしまった優秀なモデルが

在ると言うのであれば…

1万円未満、時には数千円でその機材が揃うなら…

それらを使って、以後の金銭はフィルム代と現像代に

回し、1枚でも多くの写真を撮影する事もまた、

正解なんじゃあないか?

そう思うオタクダーなのでした。

 

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