本日もお疲れさまにございます、SIVAです。
先日行ってまいりましたコミティア128で『そして、彼方に散る』さんにて販売されておりました作品、
『Shadows -under the night-』を手に入れましたのでレビューを書かせていただきます。
作者は『あまね周』さん。
こちらの本はまずコミティア名物の見本誌コーナーにて様々な本がひしめくなか目に飛び込んできた表紙からの出会いでした。
シンプルながらメリハリのある表紙は数ある本の中でもはっきりと存在を浮き上がらせ、とても良い意味で目立っておりました。何も侵食していない明るい白という背景の上にキリリとしたキャラクター、そしてその影が描かれており、この作品の世界観をしっかりと印象づけています。
この画像ではわからないですがタイトルのShadowの文字は浮き出し加工になっていて、マットな表紙に光沢のある浮き出し文字が非常にかっこいいです。これ紙の裏からスタンプされた加工ではなく上から加工されているようで、表紙裏が凸凹したりとかしていないのがとても良いですね。
「夜に影踏み鬼をしてはいけない」
街の噂からはじまる物語。それは子供の帰りが遅くならないように親たちが子供に聞かせたやさしい嘘なのか?それとも土地に語り継がれる伝承の忠告なのか。得体の知れない存在への畏怖が込められているとしたら?そんなおごそかな出だしから始まる物語は、冬也(ふゆなり)という若い男性と黒い刀を持つ若い女性(表紙の女性)が影という存在を通じて関わっていく。
冬也が仕事帰りに夜の町中を歩いていると突然影が襲ってくる。とっさに動けない冬也の前に黒い刀を持ちて影を狩る女が現れ、冬也は命を救われる。女性は自らを「忍」と名乗り冬也に夜道は気をつけろと言い残して去る。
ふたりはお互いが「影」を「影」としてだけではなく「違う存在」として認識することが出来ることを知り、互いが味方なのかもわからないまま人ならざる存在に関わっていく。
「どうしてそんなに俺のことが気にかかるんです?」
作品は魔狩者的な人外との戦いの話で、タイトル通りに影がキーとなっており、同じ街でも明るい昼間の世界と闇の夜の世界が全く違うというダークサイドな流れにストーリーがテンポよく展開され、一気に最後までテンション高く読破できます。互いの認識を深くしていきながらも展開して行く関係性と、ラスト数ページでやってくる衝撃が最後を締めています。
わたし的押さえたいのが、冬也がお姫様抱っこされているシーンでしょうか、全体的にユーモアが垣間見える作品で、デフォルメされた忍の女性のまっくろな瞳がかわいいとか、ちょっとしたギャップも見ていていいアクセントでした。
作者さんにお聞きしたところ続きものとしていかれるようで、今後もっと展開されていくストーリーが楽しみな作品です。
誌名 : Shadows -under the night-
サークル名 : そして、彼方に散る
作者 : あまね周
website : outsiders https://amanesyu.wixsite.com/amanesyuuu
Twitter : @AmaneSyu
印刷所 : プリントオン株式会社
http://www.print-on.jp/
SIVAです。創作活動はおもにここで報告していこうかと思います。その他のライフログやゲームなど日常の話題は自分のブログでやっていきますのでこれからもよろしくお願いいたします。